「賞道のすすめ」第一回は「ふすま絵」!

「賞道のすすめ」第一回は「ふすま絵」!

ふすまも、いわば道具


国宝の檜図屏風。もともとはふすま絵でした
それがどういう経緯で屏風になったかは、実際の講座でお話しします。ここで言いたいのは、「国宝のふすまも、もともとは道具だった」ということです。
単純に考えても、ふすまは部屋と部屋を間仕切りにする機能をもっており、そこに描かれたものがなんであろうと、開けたり閉めたりされていたわけですから、人が手で触れて初めてその役割を果たすのです。
だとしたら、私たちも手で触れてみなければなりません。
檜図屏風現状ジグザクS

原寸大の大迫力


「賞道のすすめ」@神楽サロンでの最大の特徴は、”原寸大”。
今までの講座は、教室のような部屋だったり、機材は充実しているけど狭かったりした関係で、いつもミニチュアのレプリカを使用するしかありませんでした。
もちろん、そのミニチュアに顔を近づけることで立体感や、奥行き感を味わうことはできるのですが、正直迫力の面で、物足りなさがありました。
で、今回は、実寸大のレプリカを使用して、その作品の迫力を思う存分、ぜいたくに味わい尽くします。しかも色は、描かれた当時の鮮烈な色彩。当時の人々の視線に立って鑑賞することができるのは、この「賞道のすすめ」@神楽サロンが初めてです。
スタジオ組立

そして構成美も体感


もうひとつ味わいたいのは、部屋ごとの機能性とふすま絵の関わり。
部屋にはそれぞれ、特徴あるふすま絵が描かれ、ひとつひとつ意味合いが違っていました。ふすまを開けて、奥の部屋を覗く…。そんな体験をしながら、客人との駆け引きとリラックスを、家の主はどのように巧みに演出したのかもさぐっていきます。
写真は、檜図の部屋よりも奥にあっとと思われる源氏物語の間のふすま絵。
どうでしょう。
美術品と思って近づきにくかった作品たちに、ちゃんと今にも通じる機能が備わっていて、私たちもそれを読み取る”眼”を持っている。だとしたら、あとは楽しく「体感する」しかありません。
源氏物語

この機会に、あなたの体の中に眠っている「日本美術を鑑賞するDNA」を目覚めさせてみませんか?
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