子供たち向け賞道、大にぎわいでした。
葉桜もなかなかの風情もある京橋築地小学校にて、小学生向け賞道「国宝をべたべたさわろう!」を開催しました。
子供たちの元気もあいまって、なんとも春らしい一日になりました。
何といっても全体で150名様をゆうに超えるご来場。
私も男の子二人の親ですから、ご父兄の方々がどんなに目を見張っていても、どんなに騒ぎになるか、と望ましくない想像もして覚悟していました。
でも、ふたを開けてみると、そんな心配は杞憂でした。
みんな阿修羅の本当の姿にびっくりしてくれましたし、高松塚古墳は「秘密基地みたい」とはしゃいでくれようです。もちろん、風神雷神でもLEDローソクで表情の変わる様を目の当たりにして、びっくり。
私が担当した絵巻物も「ウォーリーをさがせ」的に、「この人さがして!」「それでは次はこの人!」と問題を出して楽しみながら、自然と絵巻物をくるくるする操作を覚えてもらいました。
どうででょう。美術の技法や作者や歴史さえもしらない子供たちが、こんなに熱中するのです。いかに今の日本美術が誤解されているか分かるでしょう。
大人たちが美術館でガラス越しに煌々と照らされている日本美術を、解説プレートを見比べて鑑賞することに、限界があるのはあきらかです。
日本美術が好きで、歴史も知っていて楽しんでいる方には申しません。
でも、日本美術がそれほど好きでもなく、ブームにのっかって美術館行ったもののなんかもの足りなさを感じている人は多いはず。そんな人のためにこそ「賞道」はあるのです。
「昔、高松塚古墳の近くに住んでいたのですが、こんな鑑賞ができるなんて思いませんでした。目からウロコでした」
と言って、感動を伝えて下さった方もいらっしゃいました。子供以上に大人の方も楽しんでいただいたようです。
あ、子供優先なのでご父兄からは料金を頂戴してなかった(;^_^A