エンタメ性高し!

エンタメ性高し!

少し前のことになってしまいますが、MBS一階ロビーにありますちゃやまちプラザにて、「水曜トークショー」をして参りました。日ごろは真面目なお話をしておりますが(かと言って、時に笑いもある楽しい内容です)、今回は特に「日本美術はエンターテインメントになるか」を目標に、思いっきり楽しんでいただくことに集中しました。

会場の様子。ぺちゃくちゃとトークするので、くちびるのソファです。

内容は、山越阿弥陀図屏風と地獄草紙を組み合わせて、「極楽から地獄へ一気にめぐってみよう」というもの。でも実際は、初め地獄草紙を紹介して山越阿弥陀を鑑賞し、また地獄へ落ちていただくという、ジェットコースターでも味わえない急展開の90分なのでした。

そもそもこのトークショーにお誘い下さったのが、MBSのムラゲン(村田元)さんで、この時の聞き手もして下さいました。聞き手というよりも、もう漫才の相方ですね。なじみのない世界のお話なのに、ぐいぐい食い込んできて、巧みに来てる方へ分かるようなトスを上げる。で、そのボールを皆さんが気持ちよく受け取ろうとする寸前で、私がスパイクする。で、笑いが起こる。

左がムラゲンさん。ラジオのパーソナリティもやってしまう、MB Sの顔です。

見返り阿弥陀のお話をしているときに、とっさにタクシーの運転手が浮かんだのは、ムラゲンさんとのこのような丁々発止があったからこそ。あ〜、今思い出しても笑っていまいます。詳しい内容は、昨日MBSの水曜トークショーサイトhttps://www.mbs.jp/plaza/talkshow/index.shtml
にアップされました、「過去のトークショー配信」からどうぞ。

地獄は地獄草紙。最後に、地獄へ引き摺り込む仕掛けをご披露。

やはり日本美術はエンタメになり得ます。不完全な人間が、一所懸命やってできたものですから、そこには人情があったり、突っ込みどころあったりするわけです。干からびた残骸を大切に崇めていてばかりでは、作品は語ってきてくれません。作品に宿る人間味を、これからも掘り起こして、皆さまに紹介して参ります。

おお、阿弥陀さまが、やってくる!

もう次回の企画も始動します。内容は、まだ内緒です。でも、面白くないわけがない!季節ごとにできるといいですね、どうぞお楽しみに。

笑い声の絶えない会場。ライブでもあり、サロンでもあり。