色あせた日本美術や白黒写真画像&映像をキレイにしたり、加工したり、カラー化したり。レタッチ技術で、ライフスタイルをもっと楽しく、美しく。

レディ―フォーへのお問い合わせから始まったとするなら、本当に一年がかりでした「幻の屏風を復元!醍醐の花見を体感してほしい」クラウドファンディング・プロジェクトは、12月10日(日)、大阪の「谷六ヴィレッジ」にて鑑賞会を開催、無事盛況のうちに終わり、ついに完了することができました。
ご支援していただいた方、関心をもってご覧いただいた方、それに、他でも私の活動にご参加していただいた皆様に、改めて御礼を申し上げます。





会場になりました「谷六ヴィレッジ」は、その名の通り大阪地下鉄谷町線の「谷町六丁目」にあり、大阪ミナミにも近い場所ながら、落ち着いていて魅力的な街にあります。
ちょっと細い道が入り組んでいる奥にあるので、来た方々は「ホントにここかいな?」と思いながら、恐る恐る「こんにちは…」と声をかける、これがまたいい感じです。
もともとは昭和初めであろう、ぼろぼろだった住宅がリノベーションされ、非常に魅力的なスペースに変身しました。
http://www.taniroku-village.com/





東京の小石川大正住宅とは全く違い、ちょっと伝統的な日本家屋とは異なる趣ではありますが、レトロ感がありながら昭和の馴染みのあるリラックスした雰囲気もあるこのスペースが気に入り、大阪会場はここだ、と決めました。
実際の鑑賞風景。どうでしょう、この和気あいあい感。





オーナーの谷村さんが我がままを聞いて下さったのも、選んだ理由のひとつです。屏風を東京から輸送してそのまま数日留め置いていいと言って下さったそのお気持ちが嬉しい。
本当は手持ちで、開催直前に屏風を運び込むのが当初の計画でしたので。




手で大阪まであんな大きな屏風を運び入れる?




いえいえ、最初の計画では実際の屏風の「半分」の大きさだったのです。80㎝×40㎝×7㎝であれば、問題ありません。
でもいつの間にか原寸を復元すると思っている方が多いことが分かり、どうせ当初のイベント事業も自然消滅(詳しくは前回の報告をご覧ください)したことで、計画は全面見直し状態だったので、悔しさ半分「大変だけど、やったろうやないか!」と急きょ原寸に変更したのでした。




原寸にすると、制作費は倍、作業量は4倍になります。なので、9月末のプロジェクト完了が更に延びることになりました。
でも満足いく作品ができるのは、何物にも代えられません。胸を張って「どうだ!」と言える作品を作る機会というのは、意外と難しいのです。これを無理やりチャンスとして、突進することも時に必要なのは、この仕事をし続けてやっと分かってきました。





この苦労を超えてまた今回も感嘆の声を聞けました。ああ、すべてが報われます。
無表情で真っ白な人々の顔が、ロウソクの灯りに照らされて肌に血が通うように動き始めた時、皆さん本当の日本美術の姿にため息をもらします。





また、淀の打掛を羽織り、屏風の世界に没入する。
これはそうそう体験できるものではありません。
皆さん口々に




「本当に、醍醐の花見に参加したみたい」




とおっしゃっていました。「醍醐の花見を体感してほしい」という題目ですから、これ以上のミッション・コンプリートはありません。
男性の方も打掛を羽織って、没入していたので間違いありません(;^_^A





実は、この会場を選んだ理由が更にもう一つあります。
オーナーの谷村さんが、地元の芸術家や文化人やアーティストとコラボしたりイベントをプロデュースすることもされているので、今回大阪会場にいらした方々と素晴らしい化学反応があるかもしれない、と思ったのです。




その狙いも的中!
今回の鑑賞会からまた新しいプロジェクトが生まれ、また続いていくかもしれません。
余りにも大変すぎたプロジェクトではありましたが、でも、余りある成果が生まれ、今後も続いていくことも考えると、これ以上の成功はないのではないでしょうか。





繰り返しになりますが、皆様、本当にありがとうございました。
そして、しばらく骨休みしますが、左隻復元の声も高まっておりますので、またそれほど遠くない未来にまたお目にかかりましょう。