「柏木」は第二部の第三十六帖にあたります。源氏物語絵巻には「柏木」の場面は三つあり、こちらは「柏木二」として知られています。
死の床に就く柏木は、心配された帝の計らいにより大納言に昇進したことを、見舞いに来た夕霧から知らされます。反対に、柏木は今までの過ちをほのめかし、光源氏に対して申し訳ないと、そのとりなしを夕霧に頼むのでした。

「柏木」の源氏香マークは、最初に聞いた香と3番目と最後の香が同じ、となります。
源氏香(げんじこう)は、香道の楽しみ方の一つである。源氏香の成立は享保の頃と考えられ、『源氏物語』を利用した組香である。(wikipedia)
- 「源氏香」では、5種の香木を各5包ずつ(計25包)用意する。
- 香元はこの25包を切り交ぜ、中から任意の5包をとってひとつを焚き、客に香炉を順にまわし、香を聞く。これを5回繰り返す。
- 香炉が5回まわり、すべての香が終了したあと、客は5つの香りの異同を紙に記す。この書き方こそが源氏香の特徴である。まず5本の縦線を書き、右から、同じ香りであったと思うものを横線でつないでいく。